カバノアナタケとは?効果効能の引用
北海道や東北の一部の山林で自生している樹齢10~100年の白樺やダケカンバの古木に寄生するサルノコシカケ類あるいは多孔菌類の木材腐朽菌の一種のキノコです。寄生した樹木の樹液を養分として成長しますが、カバノアナタケは極めて生命力が強く数十年かけて大きく生育し、寄生した樹木の樹液から養分を吸い取り寄生した樹木を枯らしてしまうほど強い生命力を持ったキノコです。
画像でもわかる通り、カバノアナタケの容姿は若干グロテスクで黒い石炭にも見えます。昔はコークスのように火持ちが良いとの事で燃料として使用されたこともあったとの事です。
樹木から切り離したカバノアナタケ。右側の茶色面が樹木に寄生していた側です。
表側は黒い石炭のように黒々しています。
とても固いキノコです。
寄生していた側と内部は黄褐色。切断はノコギリ等で樹木とカバノアナタケを切断します。
以後の情報は、日本東洋医学会認定専門医 医学博士小川哲夫氏の著書「免疫力活性化で注目される健康茶カバノアナタケの魅力」より引用、抜粋させていただいております。
効能について
カバノアナタケは、ロシアや北欧では昔から胃腸病などの民間薬として使用されていました。近年日本でも新聞、マスコミに取り上げられ様々な効果が北海道大学農学部、北海道立食品加工研究センターなどで検証され発表されています。
冒頭で記載しました著書によると、大きな効能として2つ述べられております。高い抗酸化作用と免疫機能の健全化です。
高い抗酸化作用
抗酸化作用のある食品はが体に良いとマスコミにて報道されてから、一気に抗酸化作用を含む食品が注目されました。では何故抗酸化作用のある食品が注目されたかと言いますと、抗酸化物質は過剰に発生した「活性酸素」と言う、人体で毒になりうる物質を排泄してくれる事にあります。生活習慣病の原因としても「活性酸素」が関与しており、金属がさびてボロボロになったり、りんご等の切り口が変色するのも活性酸素の仕業。これと似た現象が体内でも起こっているのです。
抗酸化作用のある食品で有名な食品と言えば「赤ワイン」ですね。赤ワインには強力な抗酸化作用のある物質「ポリフェノール」が大量に含まれているとの事で注目されています。その他の効能としましても、動脈硬化の予防、美肌効果、更年期障害の緩和等様々な効果がうたわれています。
しかし、実はこのポリフェノールと言う物質ですが沢山の種類があり、その総数は4,000種類にもおよびます。また、赤ワインのみならず様々な食材に存在しいており、一例をあげますと、前述の赤ワインにはカテキン、アントシアニン。緑茶や柿、バナナにもカテキン、アントシアニン。アロニア、ブルーベリー、マンゴーに含まれるアントシアニン。豆腐や納豆などの大豆食品に含まれるイソフラボン。ココアやチョコレートに含まれるカカオマスポリフェノール。春菊やホウレン草に含まれるケルセチンなど多数の食品から摂取が出来る為、あまりシビアにならなくとも良い物質とも言えます。
一方、カバノアナタケには、「活性酸素」に対抗する高い抗酸化酵素作用を持つ物質、「SOD様物質」が多く含まれております。この「SOD様物質」ですが生体内で発生した活性酸素を分解し無毒化する酵素の事を言います。高い抗酸化酵素作用を持つ物質「SOD様物質」という酵素を体内に取り込むには、カバノアナタケはとても効率が良い食材となります。
免疫機能増強作用
人間の体には60兆個の細胞があり、その中の約0.5%にあたる3,000億個の細胞が日々死滅に、同等の数の細胞が生まれます。その中で約5,000個の細胞が「がん細胞」として再生されると言われています。その約5,000個のがん細胞は生体が正常の場合、免疫細胞の働きにより日々死滅させられています。
しかし昨今、環境汚染、紫外線、食品添加物、過労、ストレス、加齢による免疫力の衰退により、がん細胞が死滅しなかった場合、がんが発症してしまいます。そうならないために現在、免疫療法がクローズアップされております。
免疫療法で注目されているのが「β-グルカン」です。これは植物や菌類に含まれる多糖体です。とりわけキノコ類に多く含まれる有効成分で、メシマコブやアガリクス、カバノアナタケが注目されています。とりわけ「β-グルカン」と「抗酸化物質」が驚くほど豊富に含まれていると注目されているのがカバノアナタケです。
β-グルカンの一種、β-一,三グルカンは酸に強いため胃酸に影響されず、さらに消化液には分解する酵素が含まれていないため、ダイレクトに体内を駆け巡る成分となります。β-一,三グルカンは腸管壁に無数に存在している免疫細胞、マクロファージを刺激し活性化しβ-グルカンは体内に取り込まれます。
その事により免疫細胞であるT細胞までも元気づけます。β-グルカンにより直接活性化されるのは腸壁のマクロファージですが、腸壁のマクロファージが活性化すると、腸壁内のみならず他の部位にあるマクロファージも同時に活性化します。
β-一,三グルカンの強力な抗酸化作用は、主としてアメリカ陸軍で放射線被ばく障害の動物実験により証明されており、 β-一,三グルカンはマクロファージを活性酸素の毒からも守るとされています。
カバノアナタケで望める効果
こちらの効果情報も、日本東洋医学会認定専門医 医学博士小川哲夫氏の著書「免疫力活性化で注目される健康茶カバノアナタケの魅力」より引用、抜粋させていただいております。
免疫力活性化
カバノアナタケに豊富に含まれるβ-一,三グルカンは、免疫機構の中心となっているマクロファージを活性化することで、検疫力の増強を行います。免疫機能が健全に働けば、ガン細胞、細菌、ウイルスと言った外敵に十分対応が可能です。カバノアナタケは免疫力を最大限引き出して、病気になりにくい体を維持する手伝いを行います。
生体の恒常性維持
生体の恒常性とは、生物体が外部環境の変化や食物の影響にもかかわらず、体温 ・ 血糖値 ・ 血液酸性度などの生理的状態を一定に保つこと無意識のうちに持ち合わせている能力で、内外の環境変化に応じて生体バランスをコントロールする作用の事をいいます。
何らかの要因(外傷や内的ストレス)でこのバランスが崩れても、自律神経系、内分泌系、免疫系がお互いにバランスを保とうとします。この機能が正常に働いているほど健康が保てます。カバノアナタケには各種ミネラルなどの生態恒常性を保つ成分が含まれているので、健康体維持に役立てることが出来るでしょう。
抗腫瘍活性
全般的にキノコ類はがんへの有効性が高い事が知られており、最近ではアガリクスなどがガンに効くとして脚光を浴びています。研究によりとキノコ類に含まれる多糖類が有効であり、実際にカワラタケ、シイタケ、スエヒロタケに含まれる多糖類クレスチン、レンチナン、シゾフィランは厚生省に認可を受け免疫療法剤として臨床現場で使用されています。
カバノアナタケには、ガンに有効とされているβ-一,三グルカンが他のキノコに類を見ないほど豊富に含まれています。また、2001年3月には北海道大学大学院農学研究科の申有秀博士が「カバノアナタケの生産する化学成分」で強い抗がん効果を有する化合物であるエルゴステロール、パーオキサイドがカバノアナタケに存在する事をつきとめ学位論文として発表されています。
アレルギー性疾患の予防と改善作用
アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息といったアレルギー性疾患は、本来自分を守るために働くべき免疫機能が正常に機能せず、過剰な自己防衛機能が発現した結果、自己への攻撃が起こってしまった状態です。過剰自己防衛反応が起きた時のブレーキ役となるべきサプレッサーT細胞が上手く働かなくなるために起こると考えられています。
対策として混乱を起こした自己免疫機能を本来あるべき姿に戻してやることが有力な解決法になる事は間違いありません。カバノアナタケには免疫力を高めるとともに、その働きを調整、調和させ正常化する作用があると言われおり、著名な抗アレルギー作用が認められ、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、花粉症などの改善例が多数報告されております。
抗ウイルス作用(水溶性リグニン)
ウイルス等の異物が体内に侵入してきた際、排除を行うのは免疫細胞であります。カバノアナタケが持っているβ-一,三グルカンには免疫活性化作用を活性化し、ウイルスに直接作用し撃退する成分も含まれています。この成分は食物繊維中の水溶性リグニンと呼ばれる物質で、HIVウイルスやインフルエンザウイルスの増殖を効果的に抑制する事実がいくつかの研究所から報告されています。(北海道立食品加工センター渡邉治先生のインタビューを参照)水溶性リグニンはウイルスからの攻撃を未然に防いでくれます。
血糖降下作用
生活習慣病の一つで600万人国民病と呼ばれる糖尿病は、インスリンが不足し摂取した糖分を処理できなくなった結果、血液中のブドウ糖濃度が高くなる病気です。糖尿病が悪化すると、網膜症(失明)、腎疾患(腎炎、腎不全)、神経障害(麻痺)など重篤な合併症を起こします。カバノアナタケには、インスリン分泌を促すとともに、腸管からの糖分吸収を抑えて血糖値を下げる効果のあることが明らかになっています。
食物繊維の効果
食物繊維は1970年代、日本人の食生活の欧米化と共に増えてきた成人病の予防効果や、消化器系のがんである、大腸がん、直腸がん、結腸がんの予防に関係しているとの事で注目されはじめました。食物繊維は体に有害な物質を吸着、排泄する事で、成人病や消化器系のガンを予防すると言われています。
また生活習慣病に関係のある血液コレステロール、中性脂肪を低下し、血糖値の上昇を抑制します。その他、便秘の予防にも効果的です。食物繊維を含む食材は多々ありますが、カバノアナタケに含まれる食物繊維は極めて良質で、これらの効果を大いに期待できます。また、健康的なダイエット補助食品としても最適です。
食物繊維が予防する成人病(生活習慣病)
1.肥満 2.高脂血症 3.虚血性心疾患 4.糖尿病 5.大腸がん 6.便秘
骨粗鬆症の予防効果
ビタミンD2は骨粗鬆症の予防、改善に関与していることが知られています。ビタミンD2は骨の発育に必要不可欠な、カルシウムやリンの吸収や沈着に関与しています。ビタミンD2は脂肪の多い魚であるイワシ、カツオ、マグロ、卵黄、バターなどでも摂取出来ますが、摂取カロリーの点から、カロリーの低い干しシイタケやカバノアナタケなどから摂取する事が最善です。
最近ではダイエットにより若い層にも骨粗鬆症の予備軍が多数います。そのような方にもカバノアナタケは適合するのではないでしょうか。
動脈硬化の予防効果
動脈硬化の原因はLDLで、LDLは活性酸素によって増え事がわかっています。活性酸素を減らしLDLの発生を防ぐことが重要です。活性酸素を減らす効果を持っているのが抗酸化物質であるポリフェノールとなり、代表的なポリフェノールは①赤ワイン、ブドウ、ブルーベリーに含まれる紫色の色素であるアントシアニン、②緑茶やリンゴに含まれるカテキン、③ウコンに含まれるクルクミンなどがあります。カバノアナタケには活性酸素に対抗する高い抗酸化酵素作用を持つ物質、SOD様物質が多く含まれております。
カバノアナタケで快適な生活をお送りください
現代、食の欧米化により活性酸素を取り込みやすくなっています。また、活性酸素を発生しやすくする食品の摂取、ストレス等外的要因により免疫機能の低下も懸念されています。
カバノアナタケには「抗酸化物質」と特殊な「多糖類であるβ-グルカンやヘテログルカン」が極めて多く含まれておりますので、健康維持を目的にカバノアナタケを飲用し、快適かつ正常な身体へ近づける努力を行ってはいかがでしょうか?